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クラウドサービスにおいて、新機能や機能追加を行う場合、正式リリース前に「ベータ版」「プレビュー版」などと銘打って公開することがあります。その後「GA」という一般利用可能な状態になります。本ページではベータ・プレビュー・GA に関するノウハウを説明します。
目次
ベータ・プレビューとは
クラウドサービスは、新機能や機能追加について、正式リリース前に「ベータ版」「プレビュー版」などと銘打って公開することがあります。
例えば Azure の場合、2017年7月現在では、下記がプレビュー状態のようです。
- Azure Bot Service
- 課金アラート サービス
- Azure Database for MySQL
- Azure Database for PostgreSQL
AWS の場合、2017年7月現在では、下記がプレビューのようです。
- Amazon DynamoDB の VPC エンドポイント
- AWS Lambda@Edge (プレビュー)
一般的には、プレビュー中は、無料または半額などで使えることが多いようです。ベータ・プレビュー中は、SLA がなかったり、SLA 対象外であったりすることが多いようです。
リミテッドプレビュー (Limited Preview) というものもあるようです。2017年7月現在、「AWS Greengrass」がリミテッドプレビューなのですが、メールアドレスや氏名等を入力するフォームで申し込みを行うと、その一部の人が利用可能となるようです。
また、GCP ではサービスごとにメーリングリスト (Google Groups) があり、その中でリミテッドプレビューの申し込み URL が公開されることもあります。
また、クラウドの該当機能をガンガン使っている企業があったとして、その大手サービスが希望していた機能追加がなされた場合、「あなたのアカウントのみ追加機能を有効化しましたので、まずは使ってみてください」といった連絡が来ることもあります。
GA とは
正式サービスインについて、「GA」(General Available) という表現を使うことが多いようです。
GA になった場合でも、利用できるリージョンが限定されているなどの制約があることはあります。例えば、
- 「仮想マシンで100コアのインスタンスサイズを新規追加しました!」
- 「ストレージでSSDプラン追加しました!」
- 「GPU のプラン追加しました!」
といった、物理的なハードウェア導入が必要そうなものは利用可能リージョンが限定されることが多いように思います。また、リージョン限定と書いてないのに、そのリージョンから新規作成できず、問い合わせてみると「諸事情でそのリージョンではまだ使えません」ということもありましたので、想定のリージョンで想定している機能が全て使えるかの確認は、意外と重要です。
ベータ・プレビューの期間
ベータ・プレビューの期間がどれだけ続くかは当然ながらまちまちです。一般的には数ヶ月〜1年以内で GA となることが多いような印象がありますが、Azure の SQL Data Sync など 5年くらいプレビュー状態な気がします。 戦略上重要でないサービスは開発者をアサインすることができず、遅延するんでしょうね (その後 SQL Data Sync は 2018年8月にめでたく GA しました)。
プレビューのまま終わってしまうサービスもあります。Azure の「VM ロール」という機能はプレビュー公開されたものの、2年近く経って、似て非なる「仮想マシン」が GA となりました。その時点で「VM ロール」は終了予定である旨のアナウンスが行われ、半月程度で VM ロールのインスタンスは強制削除されました。
ベータ・プレビュー一覧
Azure の場合、Azure の更新情報 というページに、パブリックプレビュー中の機能一覧がまとまっています。